クリスマスといえばポインセチア
ポインセチアといえば、クリスマスの頃によく出回る冬の観葉植物です。どうして、クリスマスといえばポインセチアなのでしょう。
ポインセチアとは?

ポインセチア Euphorbia pulcherrima は、トウダイグサ科トウダイグサ属の植物です。トウダイグサ属の植物は、世界に約2000種存在し、熱帯から温帯の砂漠から湿地まで様々な環境に生育します。トウダイグサ属の植物は、トウダイグサ E. helioscopia、コニシキソウ E. maculata、多肉植物のハナキリン E. milii など、非常に多様な形態を持っています。


ポインセチアの原産地は、メキシコ、中央アメリカです。原種は常緑低木で3-5メートルの高さに成長します。メキシコ公使であった植物学者のアメリカ人のポインセットが、19世紀半ばにアメリカにポインセチアを紹介し、その名前の由来となりました。日本には明治中期に入りました。開花期は11月-1月頃の冬期です。
花ではないポインセチアの赤い部分

ポインセチアの赤や白に色づいた部分は、花ではなく包葉と呼ばれる葉です。ポインセチアの花はその包葉の中心部にあります。総苞と呼ばれるコップ状の構造に雌花と複数の雄花が包まれる、杯状花序と呼ばれる構造を有します。花びらはなく、花自体はそれほど目立ちません。このような形態は、同じトウダイグサ属のトウダイグサなどでも同様です。

どうしてクリスマスに飾られるの?

17世紀頃、メキシコの修道士がポインセチアの赤い色を「磔の刑になった際に流されたキリストの血」と見立てて、キリストの誕生祭の際に飾ったのが始まりと言われています。また、メキシコの民話には、クリスマスイブに幼子イエスに捧げるブレゼントとして少女が雑草の花束を渡したところ、その雑草が赤い花を咲かせ、その夜からポインセチアは「Flores de Noche Buena(聖夜の花)」として知られるようになったというお話があるようです。
現在、ポインセチアは広く世界中のキリスト教圏でクリスマスの植物として飾られます。



