おにぐも、めっちゃ巻くやん!

2022年6月30日 ALL生物

日当たりの良いモチツツジのヤブの中、えらくずんぐりむっくりした大きい虫がせわしなく動いています。近づいてよく観察してみると、大きな獲物を捕まえて大忙しのオニグモでした。

オニグモとは?

オニグモ

オニグモ Araneus ventricosus は、コガネグモ科オニグモ属のクモです。オスで体長15〜20mm、メスでは20〜30mmになる大型の種です。日本では北海道から南西諸島に生息します。日本以外では、台湾、中国、韓国で見つかっています。造網性のクモであり、最も一般的に想像されるクモの巣の形である円形の網を張ります。6月〜10月頃に見られ、人家周辺にも生息している普通種です。

糸を束にして出し、獲物をぐるぐる巻に

オニグモ

オニグモ

オニグモはクモの中でも非常に大きな体をしていますが、他の造網性のクモと同じように、巣は細い糸で作ります。しかし、獲物の動きを止めるために、獲物に糸を巻きつけるときには、一気に何本もの糸を出すことができます。


足でクルクルと獲物を回し、お尻から出した糸の束を高速で巻きつけていました。しかし、相手も必死に抵抗しているようで、獲物の前足と口もとには、なかなか糸を巻きつけることができず苦戦しているようでした。

お尻にくっつけて獲物を運ぶ

しばらくすると、獲物の甲虫はほとんど動かなくなりました。オニグモは、大きな獲物をお尻にぶら下げるようにして運び、植物の葉の下の目立たないところに引っ掛けました。糸が張り巡らされた蜘蛛の巣の上でも、お尻にぶら下げることで大きな獲物を運ぶことができるようです。