サムネホイホイ
2024年8月11日
生物
こいつはやべぇ!かわいいなんてもんじゃねえ!!
この記事の目次
キイロモモブトハバチとは?
キイロモモブトハバチ Cimbex connatus subsp. taukushi はハチ目コンボウハバチ科の昆虫です。成虫は2.5cmほどになる大型のハバチで、スズメバチと見間違えられることもあります。見た目は大きくて迫力がありますが、人を刺すことはありません。幼虫も終齢では5cmを超えます。本亜種は本州から九州の丘陵地から高山に生息します。
幼虫はハンノキ類の葉を食べます。丸い大きな頭に離れた目、最上級にかわいいです。
写真の個体は雑木林の林縁のケヤマハンノキの葉で見つけました。
体の側面から体液を飛ばす
動きが遅く、飛ぶこともできず、体も柔らかいイモムシは他の動物にとって格好の餌資源となり得ます。そのため、イモムシは毒針を持ったり、鳥の糞などに擬態したり、くさい臭いを出したりと、天敵に捕食されないためにいろいろな手段をとります。キイロモモブトハバチは一風変わった防御方法を持っています。つついてみると、、、
体の側面の数カ所から、同時に透明の液体を噴射しました。液体は無臭でしたが、いきなり液体を吹きかけられたら天敵はびっくりするでしょう。コンボウハバチ科のハバチには、キイロモモブトハバチと同様に気門付近から液体を飛ばすものが知られています。
ちなみに発見したときから、くるくると丸めた体の下に頭を入れた体勢で葉の裏にくっついており、つついてみても逃げることも落ちることもなく、この体勢を維持して葉っぱにしがみついていました。
キイロモモブトハバチが体を横向きに丸めてとまっているのは、捕食者の襲ってくると考えられる方向に液体の噴出孔を向けおくためである可能性があります。