ビジュアルは超有名なシマエナガ

白くて丸い顔とつぶらな瞳が可愛らしいシマエナガ、一体どのようないきものなのでしょうか。
シマエナガとは?

シマエナガ(Photo by てんぺん)
シマエナガ Aegithalos caudatus subsp. japonicus は、エナガ Aegithalos caudatusの亜種です。エナガは、スズメ目エナガ科エナガ属に属し、ユーラシア大陸の中緯度地域(ヨーロッパからロシア東部まで)に広く分布し、世界で20ほどの亜種が生息します。日本には4つの亜種、シマエナガ Aegithalos caudatus subsp. japonicus(北海道に分布)、エナガ Aegithalos caudatus subsp. trivirgatus(本州)、キュウシュウエナガ Aegithalos caudatus subsp. kiusiuensis(四国、九州)、チョウセンエナガAegithalos caudatus subsp. magnus(対馬など)が生息しています。つまり、本州でエナガと呼ばれている種とシマエナガは同種です。
シマエナガを含むエナガは長くて真っ直ぐな尾をもち、日本でキクイタダキの次に小さく、体重は5.5〜9.5gほどしかありません。樹木の枝先に止まることが多く、昆虫やクモ、植物の種子を食べます。
エナガ(シマエナガ)はどこでみられるの?
平地や山地の林に生息する鳥ですが、樹木が多くある環境であれば都市部の公園や街路樹などでもみることができます。冬期には、シジュウカラやメジロ、コゲラなどと混群を形成し、混群の先頭にいることが多いです。
日本のエナガで顔が真っ白なのはシマエナガだけ
日本に生息するエナガ4亜種のうち、シマエナガ以外の亜種には目の上に黒い模様があります。この黒い模様はちょうど太い眉毛のようであるため、眉斑と呼ばれます。

エナガ(Photo by ゴールデンコメット)
つまり、日本でみられるエナガの中で真っ白い丸い頭につぶらな瞳の顔は、眉斑のないシマエナガのみがもつ特徴です。幼鳥については、シマエナガであっても他の亜種と同様に眉斑がみられます。

シマエナガの幼鳥(Photo by Matsuatsu)
シマエナガはいつみられるの?

シマエナガ(Photo by こもっこ)
シマエナガは留鳥であるため、一年中北海道に生息します。ただし、暖かい時期には夏毛に変わるため、全体的にすらっとした感じになります。

夏のシマエナガの成鳥と幼鳥(Photo by えぞさんぽ)
有名になった白いモフモフの姿をみられるのは、冬期だけです。