Oh 米 蛾っ!!

ノシメマダラメイガの幼虫がお米をもりもり食べていました。
ノシメマダラメイガとは?

ノシメマダラメイガ Plodia interpunctella は、チョウ目メイガ科の昆虫です。成虫の羽の模様が着物の模様付けの形式である熨斗目(ノシメ)に似ていることが和名の由来です。幼虫は約1cmで、成虫は7から8mmほどです。日本全国に分布します。
ノシメマダラメイガの生活史
ノシメマダラメイガは4-10月に成虫が見られます。餌となる穀類などに産み付けられた卵は、温度が25-30℃の環境では4-6日で孵化します。幼虫期間は20-26日ほどです。

幼虫期間は米や玄米で最も短く、小麦や豆類ではそれよりも長いです。ノシメマダラメイガはなんとチョコレートもたべます。ただ、チョコレートは成長に適した餌であるわけではないので、それを食べて育つ個体の幼虫期間は長い傾向にあります。

ノシメマダラメイガの蛹の期間は7-10日です。蛹は食品の袋の表面や部屋の壁など、食品の中ではなく、食品から少し離れたところにで見られることもあります。

成虫の寿命は10日ほどで、メスはその間に200-300個の卵を生みます。成虫は幼虫が食べる食品を食べることはありませんが、卵を生むために食品の近くでしばしば見られます。このサイクルを4月から10月頃の期間に2-4回ほど繰り返します。冬は幼虫の状態で越します。
乾燥したものが好きなノシメマダラメイガの幼虫
幼虫は、米、クルミ、小麦粉、豆類、ココアなど、油脂が豊富な種子を食べます。また、お菓子やインスタント食品など、油分の多い乾燥した加工食品も食べます。幼虫の顎の力は強く、きちんとビニール袋に食品を入れていても、外側から食い破って中に侵入することがあります。
ノシメマダラメイガに食べられた米

家においてあった米にノシメマダラメイガわいてしまいました。幼虫は糸で米粒同士をくっつけて巣を作ります。そのためノシメマダラメイガが大量に発生した米袋の中は、米粒がくっついた塊がいくつもありました。また、赤褐色の粉が袋の底に溜まっていました。これはノシメマダラメイガの幼虫の糞で、白い米を食べた場合であっても赤褐色の糞をすることが報告されています。