ノミってどんな生き物?

2023年7月15日 生物

犬や猫につくノミ、一度発生すると完全に取り除くのにはなかなか苦労します。多くの動物たちにうまく取り付くノミ、どのような生き物なのでしょうか。

ノミとは?

ネコノミ

イヌの体についていたネコノミ Ctenocephalides felis。ネコノミという名だが、イヌにも寄生する。

ノミは昆虫綱ノミ目 Siphonaptera に分類される昆虫です。世界で16科、約200属、約1800種が知られており、日本では8科71種が報告されています。全てが恒温動物の体表で吸血します。蚊とは異なり、メスに加えてオスも吸血します。体サイズは1〜9mmほどで、翅はもちませんが、後脚が発達しており、跳躍が得意です。

ノミの生活史

ネコノミ

ネコノミ

ノミの卵は、寄主から脱落して地面に落ち、数日で孵ります。

ノミの卵と幼虫

ネコノミの卵と幼虫。小さいマス目は1mm方眼。

幼虫の期間は1〜2週間。動物の皮脂やノミ成虫の糞などを食べて育ちます。吸血は行いません。

ノミの幼虫

ネコノミの幼虫

幼虫は3齢で終齢幼虫となります。その後、蛹となり、好条件下では1〜2週間で成虫になります。成虫は二酸化炭素を頼りに寄主を探すと考えられています。多くの種は寄主特異性が低いです。アメリカのバージニア州では、29匹の犬についていた244匹のノミすべてが、イヌノミ Ctenocephalides canis でなくネコノミ Ctenocephalides felis であったという報告もあります。また、イヌノミもネコノミもヒトの血を吸うことがあります。一方、特定の寄主の血を吸った場合にしか産卵できないノミがいることも知られています。ノミは一日20〜50個ほどの卵を産み、成虫は、餌、気温、湿度などの条件が揃えば、1年半ほど生きられるとも言われています。満腹になると寄主から離れるダニと異なり、ノミは一度寄主に取りつくとかなり長期間に渡って寄生し続けるようです。一方寄主を見つけることができないと数日で死亡します。

どうしてペットのノミは、発生を繰り返すのか

イヌ

ノミは一生のすべてを寄主の上で過ごすのではなく、動物に寄生するのは成虫の時期だけのようです。ヒトに飼われている犬や猫の場合、常に同じ場所で生活しているため、シャンプーや薬で成虫を取り除いても周辺の環境に卵や蛹が落ちている場合が多く、すぐに新成虫が供給される状況にあります。

ノミの卵

ネコが掻いた後に飛び散ったものを掃き集めたもの。ネコの毛、ノミの成虫の糞、卵、幼虫が混ざる。おそらく蛹も混ざっているが、糞などをまとってるのか、一見したところどれが蛹であるかよくわからない。

これが、なかなかノミを退治しきれない原因のようです。