2025年7月24日
あっ、天狗

ベンチに腰を掛けていると、天狗に出会いました。
ゲホウグモとは?

ゲホウグモ Poltys illepidus は、コガネグモ科ゲホウグモ属のクモです。外法(ゲホウ)とは、テングを指します。ゲホウグモは、腹部に突起があり、昼間に足を畳んでじっとしている姿がテングの顔のように見えることが名前の由来です。

ゲホウグモ属の旧熱帯を中心に44種ほどが知られますが、日本に生息するものは、ゲホウグモとツツゲホウグモ Poltys columnaris の2種のみです。ゲホウグモは、国外ではインドからフィリピン、中国、オーストラリアに分布し、日本では本州以南に生息します。山地から平地の森林や人里でみられます。メスは12〜18mmありますがオスは4〜6mm程しかなく、性的二型が大きいです。
昼間は木のコブ、夜は円網の主
野外の木製テーブルにゴミがついていると思い払いのけようとしたら、ゲホウグモでした。昼間は、足を揃えて頭部を覆い、腹部の突起が突き出るような奇妙な形で休みます。

木のコブに擬態していると考えられています。夜になると網の目の細かい円網を作り、中心で下向きに陣取ります。明け方になると網を取り壊してしまうため、ゲホウグモの円網がみられるのは夜のみです。
ゲホウグモの観察
歩脚の基部が赤く、腹部にもゴツゴツした突起があり、歩いているときは非常に勇ましい雰囲気です。

足が長く、かなり素早く歩き回ります。歩行中は糸を吐きながら進みます。息を吹きかけられるなどして驚くと、すぐに足を折りたたんで頭部にかぶせます。そうすると基部の赤い部分は見えなくなり、とても地味な姿になります。
かなりしつこく突いても動かず、擬態を貫こうとしました。