目をつむっても見えます!

2023年2月13日 ALL生物

カラスの写真を撮ったら、まさかの白目?白内障?いいえ、瞬膜です。瞬膜は、ヒトでは退化してしまいましたが、多くの動物がもつ便利な器官です。

瞬膜とは?

瞬膜とは、眼球を横切るように水平に動く、透明もしくは半透明の膜です。まぶたによるまばたきと同様、目を保護したり、目を乾燥から守るのが主な役割です。まぶたによるまばたきとの大きな違いは、視覚を保持しながらまばたきを行えることです。

瞬膜を持つ動物

魚類(サメの仲間)、両生類(無尾両生類)、鳥類、爬虫類は、発達した瞬膜を持ちます。哺乳類の多くは瞬膜が退化していますが、ラクダ、ホッキョクグマ、ツチブタ、アザラシやアシカの仲間などの一部の分類群については目を完全に覆う瞬膜を持っています。

様々な用途に使われる瞬膜

瞬膜の主な役割は、まぶたと同様であると書きましたが、動物によって使われ方は様々です。

水中ゴーグル

水中のワニ

ワニやビーバー、マナティーなどの水中に潜る動物の中には、水中で目を保護するために瞬膜を使うものがいます。少なくともワニの場合は視力が落ちてしまうことがわかっていますが、それでもまぶたを閉じてしまうよりも周囲の様子を確認できる状態を維持しながら目を保護できます。

防塵メガネ

ヒトコブラクダ

ヒトコブラクダ

ラクダが瞬膜を持っているのは、あの大きな目に砂が入らないようにするためと考えられています。砂漠というラクダの生息環境を考えると、視覚を失うことなく目をガードできる瞬膜は非常に役立ちそうです。

サングラス

ホッキョクグマ

ホッキョクグマ

ホッキョクグマも瞬膜を持っています。ホッキョクグマは、雪による紫外線の照り返しから目を保護するために瞬膜を利用していると考えられています。

保護メガネ

猛禽のヒナは、子供といえどもくちばしが鋭く、誤って目を突かれると危険です。親鳥は、瞬膜で目を覆うことにより、子供のくちばしから自分の目を保護します。

飛行ゴーグル

ハヤブサ

ハヤブサ

ハヤブサは、獲物を採るために急降下する際に瞬膜を利用します。その速さは実に時速300kmを超えます。高速移動によって、目は乾燥や、塵が入るリスクにさらされます。しかし、時速300km以上で移動している最中にまばたきをすると、たとえそれが一瞬であっても、見えない間にかなりの距離を移動してしまうことになり危険です。そんなとき、視覚を失うこと無く目を覆うことができる瞬膜は、非常に有効に機能すると考えられます。