2025年7月13日
強そうなガガンボ

ガガンボといえば一般に弱々しい昆虫ですが、中には一見強そうな雰囲気のものもいます。
ホリカワクシヒゲガガンボとは?

ホリカワクシヒゲガガンボ Ctenophora bifasipennis は、ハエ目ガガンボ科の昆虫です。本州から九州に生息します。幼虫は朽木の中で育つため、樹木がある場所に生息します。平地から山地でみられ、灯火に集まることが知られています。オスの触覚が櫛状になっており、目立つことからクシヒゲと名がついています。

ガガンボらしくない見た目

多くのガガンボは、華奢な体つきでなんとも頼りない感じですが、ホリカワクシヒゲガガンボは足が短めで腹部が比較的太く、がっしりした体型をしています。何と言っても黄色に黒い縞模様の腹部はハチを連想させ、危険な感じがしますが、全くの無害です。
ちなみに、ガガンボはよく蚊の仲間と勘違いされますが、アカイエカやヤブカなどの蚊はカ科である一方、ガガンボはガガンボ科やヒメガガンボ科に属する昆虫であり、科レベルで異なる生物です。なお、「ガガンボ」という名は、その見た目が大きな蚊に似ており、まるで蚊の母親のように見えることから、「蚊ヶ母(かがぼ)」あるいは「蚊ヶ姥(かがうば)」と呼ばれたことに由来すると言われています。
見つけた時の様子

見つけたホリカワクシヒゲガガンボは樹木が近くに生えている芝生の上に止まっていました。ガガンボによくあることですが、見たところ特に何をするともなく、ただ芝生の上に居るって感じでした。見た目は強そうな感じですが、これまたガガンボらしく、捕まえようとしても急に逃げようとすることもなくよろよろと動き、遠くへ飛ぶこともありませんでした。