淀川SOS!河川の外来生物

//淀川SOS!河川の外来生物

淀川SOS!河川の外来生物

2021-08-18T10:38:15+09:00 2021年8月18日|Categories: ALL|Tags: , , , , |

Author:

アバター

豊かな生態系を持つ河川 淀川

淀川は滋賀県、京都府および大阪府を流れる淀川水系の本流の一級河川です。地域によって瀬田川、宇治川、淀川と名前を変えて大阪湾に流れ込みます。

日本最大の湖「琵琶湖」から流れ出る唯一の河であり、その水質はとても豊かです。それゆえ淀川水系には豊かな生態系が広がります。

淀川(DVMG, CC BY 3.0 httpscreativecommons.orglicensesby3.0, via Wikimedia Commons)

 

例えば、琵琶湖から流れ出てすぐの瀬田川では、通常に比べてかなり大きなギギをバイオームの調査で確認することができました。

 

また淀川の城北ワンドには環境省のレッドリストで絶滅危惧IA類に指定されている「イタセンパラ」が生息しています。イタセンパラは現在、淀川のほか濃尾平野、富山平野北西部の3か所にしか生息していないとても希少な天然記念物です。

淀川はまさに日本の生態系を代表する河川といえるでしょう。

イタセンパラ(更井 順則, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons)

 

しかし近年、外来生物が多く淀川水系で確認されています。

このブログでは、現在淀川で問題になっており、バイオームが注目している外来生物をご紹介します。

 

ナガエツルノゲイトウ

ナガエツルノゲイトウは特定外来生物に指定されている南アメリカ原産の水草です。世界中に外来種として定着しており、「地球上で最悪の侵略的植物」とも呼ばれています。1989年に兵庫県で定着が確認され、その後関西を中心に急激に分布を広げています。水草でありながら長期間の乾燥に耐え、関東以南各地の水辺で大繁殖しています。

ナガエツルノゲイトウ

特徴と見つけられる場所

ナガエツルノゲイトウは主に水際に生息します。流れの速い流域というよりかは、ある程度水が溜まったワンドのような場所に多く生息します。淀川の有名な釣りスポットである城北ワンドや庭窪ワンドでは、「水際を見れば大体ある」というほど繁殖しています。

城北ワンド(e97h0017, CC BY-SA 3.0 <http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/>, via Wikimedia Commons)

 

・花

花は1~2cmほどで、大体手指の爪ほどの大きさです。白色の小さい花びらが球形に集まったような形をしています。

・茎と葉

茎は赤っぽく、地面を這うように伸びます。葉は対になって付き、卵型の楕円形をしています。

 

これ以上広げないために

現在バイオームでは「淀川の外来水草を追え!」というクエストを実施中です。

このクエストでは淀川本流のナガエツルノゲイトウを中心とする外来水草の情報を集めています。集められた情報は除去作業や研究に用いられます。

関西を中心に広がっているナガエツルノゲイトウ。その影響は利根川水系など関東にまで及んでおります。しかしまだ関東以北で爆発的に繁殖している状況ではありません。

分布拡大を何とか食い止めるためには細かな分布域を把握し、効果的な除草の研究を行う必要があります。皆様の投稿をお待ちしております。

クエストではほかにも、中央・南アメリカ原産のミズヒマワリや、中南米原産のオオバナミズキンバイ、「金魚草」としても有名なホテイアオイの情報も集めています。ご協力をお願いします!

 

調査の補助にお使いください

 

野外調査で使いやすいように、クエスト対象種の外来水草をまとめたハンドブックを作成しました。

⇓ダウンロードしてぜひお使いください!⇓

外来水草調査ハンドブック

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※調査や学習以外での使用はご遠慮ください。

アメリカナマズ

アメリカナマズはアメリカ原産の大型のナマズです。食用目的で国内に移入され、養殖場から逃げ出すなどしたものが各地の淡水域に定着し、1995年ごろから個体数が急増しています。雑食性でなんでも食べて大きく育つことから、在来の生き物との競合が懸念されるほか、漁獲物の横取りや、ひれの鋭いトゲによる漁業者のケガなど、人間活動への影響も無視できません。2005年には特定外来生物、2018年には緊急対策外来種に指定されています。

アメリカナマズ

これまでバイオームでは淀川水系にて、アメリカナマズの調査を何度も行ってきました。

京都宇治市に位置する宇治川では、調査開始からわずか30分で50cmほどの大きさのアメリカナマズを確認しました。これには私たちバイオーム調査員も驚きを隠せませんでした。

求む!淀川のアメナマ情報

これまで利根川水系など含む国内12水系で捕獲記録があるアメリカナマズですが、各々の水系における個体数や細かな分布域は分かっていません現在実施中の「アメリカナマズ大調査」クエストでは、そういった情報を集めるため、皆様の投稿をお待ちしております。

 

なかでも特に情報が欲しいのが、淀川水系での情報です。

 

 

 

 

アメリカナマズは関西では琵琶湖と淀川水系で確認されていますが、すべての流域で完全に定着してしまったわけではなく、駆除作業によって根絶している流域もあります。

 

琵琶湖のアメリカナマズ根絶か 瀬田川上流で20年秋から捕獲ゼロ

 

つまり、どこにアメリカナマズが多く分布しているか、またはしていないかを把握し、いち早く対策をすることで、淀川水系全体での大繁殖を食い止めることができます。ご協力をお願いします!

豊かな河川を守るために

私たちが水産物を食べたり、釣りなどのレジャーが楽しめるのも、河川の生態系が保たれているからこそのものです。外来生物の爆発的な繁殖によりその生態系のバランスが壊れてしまうと、巡り巡って人間にも大きな影響が出てしまいます。

皆様の少しの行動が集まると、大きな力になります。

 

例えば、釣りに出掛けたついでや、お子様と河川敷で遊ぶついでに外来水草を探して投稿いただくだけでも、生態系を守るための確かな情報となります!

 

淀川をはじめとした河川の生態系を守るため、是非ともご協力をお願いします!

 

おまけ

外来水草やアメリカナマズ以外にも、淀川には外来生物がたくさん潜んでいます。

例えば、城北ワンドには通称「ジャンボタニシ」と呼ばれるスクミリンゴガイの卵がわんさかありました。

こういったクエスト対象種以外の外来生物の投稿も、地域の生物多様性を守る情報につながります。

引き続きご協力よろしくお願いします!